発生からしばらく経った今も、断水の続く地域があり、避難所や車中での生活を続けておられる方が数多くいらっしゃると伺っております。連日の猛暑のなか、体調を崩されることのないよう、そして一日も早くライフラインが復旧し、皆様が安心して過ごせる日常を取り戻されることを、心よりお祈り申し上げます。
なぜ今、耐震診断・建物の安全対策を考えるべきか
日本は、いつどこで大きな地震が起きてもおかしくない「地震国」です。熊本県では2016年にも震度7を観測する地震が発生しており、今回の地震は、熊本県内で3回目の震度7となりました。二つの地震の関連については現在も調査が続いていますが、いずれにせよ、一度大きな地震を経験した地域であっても「もう起きない」とは言えないのが実情です。
地震対策というと、「建物が倒れないようにすること」をまず思い浮かべる方が多いと思います。もちろんそれも重要ですが、それと同じくらい大切なのが、万が一のときに、命を守りながら早期に避難できる環境が整っているかという視点です。倒壊は免れても、玄関ドアや非常階段の出口扉が歪んで開かなくなり、逃げ遅れてしまう、そうしたリスクにも目を向けておく必要があります。
そして厄介なことに、建物の耐震性は、外観を見ただけではなかなか判断できません。だからこそ、まず「診断」によって、今の建物の状態を正しく知ることが、対策の第一歩になります。
耐震診断から補強工事までの流れ
そして、診断はゴールではなく、あくまで対策の入り口です。診断結果を踏まえて補強設計を行い、実際の工事へとつなげていくところまでが、ひとつの流れになります。一般的には、次のようなステップで進みます。
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「命を守る」ための建物の安全対策、3つの視点
建物の安全対策を考えるうえで、押さえておきたい視点を3つご紹介します。
① 総合的な耐震設計
建物にはそれぞれ異なる弱点があります。まずはその建物固有の弱い部分を診断したうえで、倒壊を防ぐためにどこを補強すべきか、建物の使い勝手を損なわないためにはどうすべきかを踏まえて、最適な補強方法を設計することが大切です。
② 避難経路の強靱化
国土交通省の「マンション改修マニュアル」(令和8年3月改訂)でも、住戸ドアの地震対策として、地震時に玄関ドアが開閉不能にならないよう、建物の変形に追従する耐震ドアへ取り替えることが挙げられています。同マニュアルでは、大規模修繕にあわせて検討する改良工事のひとつとして「耐震玄関ドアへの取替え」が位置づけられています。
倒壊を免れた建物であっても、閉じ込められて逃げられなければ、火災などの二次災害から命を守ることはできません。避難経路そのものを強くしておく視点は欠かせません。
③ 予算に応じた柔軟な対策
新日本エントランスの取り組み
当社は、集合住宅や商業ビルの耐震診断・耐震補強に力を入れており、これまで数多くの建物の耐震診断・耐震補強設計、そして補強工事を手がけてまいりました。柱への炭素繊維巻き、コンクリート壁の増設、鉄骨ブレースの設置など、建物の状況や予算に応じて工法を組み合わせながらご提案しています。
詳しくは耐震補強工事のページをご覧ください。耐震診断からのご相談も承っております。
また、先ほど「避難経路の強靱化」でご紹介した耐震ドアについても、当社では直下型地震に対応した独自開発の耐震ドア「たすかるドア」を取り扱っております。詳しくはたすかるドアのページをご覧ください。
まとめ|まずは「知ること」から
大切なのは、まず自分の住まいや管理している建物の状態を正しく知ることです。耐震診断は、その第一歩です。気になる方は、この機会に一度、専門家へ相談してみてはいかがでしょうか。
改めて、今回の地震により被災された皆様の一日も早い安全な暮らしの回復を、心よりお祈り申し上げます。